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Velvet Crush  目次  前Pavement  次Matt Bianco 

01_「Atmosphere」(アルバム:Teenage Symphonies To God)
Velvet Crush, "Atmosphere"[6,664_2015/01/08]
■曲名:Atmosphere ■曲名邦題:アトモスフィア ■アルバム名:Teenage Symphonies To God ■アルバム名邦題:ティーンエイジ・シンフォニーズ・トゥ・ゴッド ■動画リンク:「Atmosphere」
このバンドを代表させるとしたら、このあたりがいいように思います。 こういうバンドの場合、ヒットしたかどうかでは代表曲を決められません。 なにせどの曲もヒットしていませんから(笑) このバンドを好きな音楽仲間と意見交換をしていく中で、なんとなく分かってくるものです。 みんなこの曲あたりが好きなんだなと。 少し前置きが長くなりましたが、彼らを代表させるとしたら、このあたりが良いような気がします。 ギターポップ系のクラブイベントでよくかかっていたとか、自分の主観を加味して選んでみました。 狂おしく伝えようとしている歌とギターが心打つ名曲です。

02_「One Thing Two Believe」(アルバム:A Single Odessey)
Velvet Crush ‎– One Thing Two Believe (7inch)[1,490_2017/08/14]
■曲名:One Thing Two Believe ■曲名邦題:ワン・シングス・トゥ・ビリーヴ ■アルバム名:A Single Odessey ■動画リンク:「One Thing Two Believe」
彼らがアルバムデビューする前のシングルです。 1990年ギターポップの名門レーベル、Bus Stop Recordsからリリースされています。 ちなみに彼らはこのバンド以前にも、以下のようなバンド名で活動していました。 Choo Choo Train(チュー・チュー・トレイン) Bag-O-Shells(バッグ・オー・シェルズ) The Springfields(スプリングフィールズ) 興味を持った方は、リック・メンク(Ric Menck)のソロとかハニー・バンチ(Honeybunch)なども、聞いておいた方がいいかもしれません。 どれか1枚であれば、チュー・チュー・トレインの「Briar High」というアルバムが必聴です。 控えめに言って奇跡的な名盤です。 彼らは下積み時代が長く、ヴェルヴェット・クラッシュとしてデビューした頃には、もうメンバーは30歳を超えていました。 もうそろそろラストチャンスだと思ったかもしれません。 そのせいかこのシングルは気合が入っています。 ちなみにカップリングもほぼ同等の名曲ですので、リンクを貼っておきましょう。 Velvet Crush – If Not True – 当時一部の日本のファンは、このカップリングに狂喜乱舞したそうです。 まあこの2曲ですから分かりますね。

03_「Blind Faith」(アルバム:In the Presence of Greatness)
Velvet Crush - Blind Faith[6,929_2010/04/28]
■曲名:Blind Faith ■曲名邦題:ブラインド・フェイス ■アルバム名:In the Presence of Greatness ■アルバム名邦題:イン・ザ・プレゼンス・オブ・グレイトネス ■動画リンク:「Blind Faith」
ファーストアルバムの欠点は探すまでもありません。 録音が悪く、演奏もヘロヘロですから。 あまり演奏の技術が問題とならないインディポップとはいえ、それにしてもと思ってしまいます。 彼らのセールスポイントはメロディの良さですが、録音のバランスが悪いせいで、ボーカルの声が引っ込み気味です。 肝心のボーカルがよく聞こえません。 しかしそれにも関わらず、ヘッドホンをして耳を凝らして聞いていたものでした。 私はリアルタイムではありませんが、当時日本にはチュー・チュー・トレイン時代からの熱狂的なファンがいたそうです。 デビュー後にファンクラブが彼らを日本に招聘したという記事を読んだことがあります。 事実かは分かりませんが、そうだったとしても不思議ではありません。 ちなみに私の友人にも、個人で企画して、自分の好きなアーティストを日本に呼んだ人がいました。 ヴェルヴェット・クラッシュとは違うバンドでしたが、仲間内で旅費を工面し、小さなカフェみたいなライブ会場も手配していました。 友人はホテル代を浮かせようと、アーティストを自分の家に泊めて、フライヤーも手づくりしていました。 ヴェルヴェット・クラッシュの件も充分ありえる話だと思います。

04_「Melody #1」(アルバム:Free Expression)
Melody #1[913_2014/11/26]
■曲名:Melody #1 ■曲名邦題:メロディー#1 ■アルバム名:Free Expression ■アルバム名邦題:フリー・エクスプレッション ■動画リンク:「Melody #1」
さて彼らは3枚目の「ヘヴィー・チェンジズ(Heavy Changes)」でつまづいたと言われます。 音楽性が変わって、少しパワフルな曲が増えました。また繊細な部分も希薄になったように思います。 しかしこのアルバムで彼らは復活しました。 成功の要因は、メロディの良い曲をそろえたことです。 思えば「Heavy Changes」は音楽性の変化以上に、メロディの魅力が感じられなかったことが、低評価の原因でした。 その点この曲は「メロディーナンバーワン」という曲名ですから、彼らの意図がまる分かりですね。 私は曲の質の高さでは、このアルバムがこれまでで一番だと思います。 私はこのアルバムを聞いた時、ヴェルヴェット・クラッシュが帰ってきたと思いました。

05_「Drive Me Down」(アルバム:In the Presence of Greatness)
Velvet Crush - Drive Me Down[_86,5672009/08/31]
■曲名:Drive Me Down ■曲名邦題:ドライヴ・ミー・ダウン ■アルバム名:In the Presence of Greatness ■アルバム名邦題:イン・ザ・プレゼンス・オブ・グレイトネス ■動画リンク:「Drive Me Down」
初期の彼らの人気をけん引した曲です。 彼らはヴェルヴェット・クラッシュを結成する時に、メンバーを1人を加えています。 それがギターのジェフリー・ボーチャード (Jeffrey Borchardt) で、彼の激しいギターが初期のセールスポイントでした。 ちなみにジェフリー・ボーチャードは、現在ジェフリー・アンダーヒル(Jeffrey Underhill)という名前になっています。 特に初期の2作では、キラキラした楽曲とノイジーで激しいギターにギャップ萌えしました。 このバンドの胸キュンな部分を代表するのがこの曲だと思います。

06_「Why Not Your Baby」(アルバム:Teenage Symphonies To God)
Velvet Crush Why Not Your Baby[33,636_2009/12/02]
■曲名:Why Not Your Baby ■曲名邦題:ホワイ・ノット・ユア・ベイビー ■アルバム名:Teenage Symphonies To God ■アルバム名邦題:ティーンエイジ・シンフォニーズ・トゥ・ゴッド ■動画リンク:「Why Not Your Baby」
この曲はディラード&クラーク(Dillard & Clark)のカバー曲です。 ディラード&クラークはザ・バーズ(The Byrds)のジーン・クラーク(Gene Clark)が結成したデュオで、この曲が収録されている「The Fantastic Expedition of Dillard & Clark」はかなりの名盤です。 もしこの曲が気に入ったら、チェックをしてみるといいかもしれません。 彼らはよくバーズの曲をカバーしています。 特に初期はバーズ経由と思われるカントリーの影響が濃厚で、アルバムにすばらしい彩りを加えていました。 この曲では歌い方までもジーン・クラーク(Gene Clark)を真似ていて、とてもほほえましいです。

07_「Gentle Breeze」(アルバム:Free Expression)
Gentle Breeze[569_2014/11/27]
■曲名:Gentle Breeze ■曲名邦題:ジェントル・ブリーズ ■アルバム名:Free Expression ■アルバム名邦題:フリー・エクスプレッション ■動画リンク:「Gentle Breeze」
このアルバムの前は、バンドにとって一番大変な時期でした。 音楽性が変わったことによるファン離れ、本国アメリカでは相変わらず人気が出ず、所属していたクリエイション・レコーズ (Creation Records)からも解雇されてしまいました。 そうした中でギターの2人がバンドから脱退してしまいます。 また腐れ縁の2人、ポール・チャスティン(Paul Chastain)、リック・メンク(Ric Menck)という2人組に戻りました。 いや腐れ縁がもう1人いました。 マシュー・スウィート(Matthew Sweet)です。 マシューはデビューアルバムでプロデューサーを務めていましたが、もっと昔からの仲間です。 ファーストアルバムの頃は3人とも素人っぽかったのですが、その後の苦境の中で彼らは大きく成長しました。 この4枚目のアルバムには捨て曲がありませんし、過去最高の完成度に仕上がっています。

08_「Be Someone Tonight」(アルバム:A Single Odessey)
Be Someone Tonight[4,474_2014/11/27]
■曲名:Be Someone Tonight ■曲名邦題:ビー・サムワン・トゥナイト ■アルバム名:A Single Odessey ■動画リンク:「Be Someone Tonight」
彼らはオリジナルアルバムだけでは聞けない名曲が少なくありません。 「If Not True」「One Thing Two Believe」そしてこの曲などは、オリジナルアルバム未収録曲です。 彼らの音楽を掘り下げようとする方は、オリジナルアルバムに加えて、シングル曲集までが必須かもしれません。 もしそれで飽き足りないようであれば「Melody Freaks」や「Pre-Teen Symphonies」などのコレクターズアイテムもチェックしてみるのもいいでしょう。 さてこのバンドを取り上げる時には、いくつかの切り口があります。 激しい曲がお好きな方とか、フォーキーでカントリーっぽい曲が好きな人もいるでしょう。 私はこの曲のような正統派パワーポップの部分が好みのようです。 なおこの曲は、PUFFY大貫亜美のソロに提供されたことでも知られています。

09_「Hold Me Up」(アルバム:Teenage Symphonies To God)
Velvet Crush - Hold Me Up[21,269_2010/07/13]
■曲名:Hold Me Up ■曲名邦題:ホールド・ミー・アップ ■アルバム名:Teenage Symphonies To God ■アルバム名邦題:ティーンエイジ・シンフォニーズ・トゥ・ゴッド ■動画リンク:「Hold Me Up」
ファーストアルバムでは友人のマシュー・スウィートがプロデュースしていました。 しかしこのセカンドアルバムでは、ミッチ・イースター(Mitch Easter)がプロデュースを担当しています。 ミッチ・イースターはR.E.M.のデビューアルバムを手掛けるなど、実力派プロデューサーです。 そのせいかこのアルバムでは前作で感じられた素人くささが目立たなくなり、この曲などもよくまとまっています。 しかしプロのサポートが得られても、彼らの青くささは健在でした。 アルバムタイトルは「Teenage Symphonies To God」つまり「神への10代の交響曲」という名前。 ティーンエイジャーの頃のような気持ちを思い出してほしいという趣旨でつくられたアルバムです。 そのせいかこのアルバムは今もなお、エバーグリーンな魅力を放っています。

10_「Shine On Me」(アルバム:Free Expression)
Shine On Me[2,968_2014/11/26]
■曲名:Shine On Me ■曲名邦題:シャイン・オン・ミー ■アルバム名:Free Expression ■アルバム名邦題:フリー・エクスプレッション ■動画リンク:「Shine On Me」
このアルバム以降彼らは「Soft Sounds」「ステレオ・ブルース(Stereo Blues)」という2枚のアルバムをリリースしています。 今回はそれらのアルバムからは選んでいませんが、どちらもなかなかの出来です。 しかし2004年を最後にアルバムがリリースされていません。 そこで近年の活動状況を調べてみたところ、あるインタビュー記事を見つけました。 そのインタビューを読むと、今も順調に音楽活動をしているようですね。 さてこのアルバムはこういうたわいないポップな曲が多く収録されています。 誰かにどこがいいのかと聞かれたら、ただ単に愛すべき曲だからと答えることでしょう。 私にとって彼らの曲を聞くということは、昔よく遊んだ友達を思い出して、最近どうしているだろうと連絡をとることに似ているかもしれません。

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