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Matt Bianco  目次  前Velvet Crush  次Gangway 

01_「Half a Minute」(アルバム:Whose Side Are You On?)
Matt Bianco - Half A Minute (HD;)16:9)[1,463,632_2011/02/19]
■曲名:Half a Minute ■曲名邦題:30秒の奇跡 ■アルバム名:Whose Side Are You On? ■アルバム名邦題:探偵物語 ■動画リンク:「Half a Minute」
ファーストアルバムからの選曲です。 PVを見ると、メンバーが3人いることが分かります。 当時このバンドはマーク・ライリー(Mark Reilly)、ダニー・ホワイト(Danny White)、バーシア(Basia)の3人グループでした。 ただダニーとバーシアは、このアルバム限りで脱退しています。 その後マット・ビアンコは、ほぼマーク・ライリーのソロ・プロジェクト化していきます。 当時はヘアカット100(Haircut 100)など、ファンカラティーナというラテンを取り入れた音楽が人気でした。 彼らもそのムーブメント出身で、このアルバムから5枚もシングルカットされて、そこそこのヒットを記録しています。 ちなみにアルバムタイトルの「Whose Side Are You On?」は「あなたは誰の味方なの?」という意味です。 アルバム邦題の「探偵物語」は、1983年に公開された薬師丸ひろ子主演の映画タイトルと同じです。 このアルバムは1984年リリースなので、よく同じタイトルを付けたなと思わないでもありません。 ただ今となっては映画っぽいジャケットのせいもあって、なかなか良い邦題のような気もします。

02_「Altozano」(アルバム:World Go Round)
Altozano by Matt Bianco[10,502_2016/02/17]
■曲名:Altozano ■曲名邦題:アルトザノ ■アルバム名:World Go Round ■アルバム名邦題:ワールド・ゴー・ラウンド ■動画リンク:「Altozano」
このアルバムは最初聞いた時に驚きました。 大胆にスペインのフラメンコ音楽を取り入れていましたから。 ちなみに「Altozano」もスペインの地名ですし。 まずイントロからフラメンコ風の高速ハンド・クラッピングが鳴りまくっています。 フラメンコ・ギターもいい感じで絡んでいますが、その後曲は次第にハウスっぽくなっていきます。 女性コーラスのメロディは、スティーヴィー・ワンダー(Stevie Wonder)の曲に似た曲がありますね。 2:21からのパーカッションや、3:26からのベースソロも聞きものです。 スパニッシュ・モードを取り入れたのは正解だったと思います。

03_「Love Life」(アルバム:Gran Via)
Matt Bianco - Love life[30,237_2009/04/16]
■曲名:Love Life ■曲名邦題:ラヴ・ライフ ■アルバム名:Gran Via ■アルバム名邦題:グラン・ヴィア ■動画リンク:「Love Life」
この曲はマーク・ライリーがリンダ・ルイスみたいな女性ボーカルとデュエットしています。 曲調もリンダ・ルイスみたいではないでしょうか。 彼らはおしゃれなバンドですが、それほど流行に左右されやすいタイプではありません。 このアルバムが発売された1995年は、ドラムンベースがシーンを席巻していました。 当時一部でドラムンベースは新しいボサノヴァなどと呼ばれていました。 マット・ビアンコと同じくおしゃれ系の代表格、エヴリシング・バット・ザ・ガール(Everything But the Girl)もドラムンベースを取り入れています。 しかしこのバンドは私が知っている限り、ドラムンベースを取り入れていません。 ナチュラルな音づくりにこだわりを持っているように感じます。 現時点の最新作「Gravity」では、ジャズをやっているぐらいですし。 私は電子音とかエレクトロニックな音楽に抵抗がありませんが、こういうアナログなこだわりには好感を持っています。

04_「Samba in Your Casa」(アルバム:Samba in Your Casa)
Matt Bianco - Samba In Your Casa (1991)[119,960_2010/10/07]
■曲名:Samba in Your Casa ■曲名邦題:サンバ・イン・ユア・カーサ ■アルバム名:Samba in Your Casa ■アルバム名邦題:サンバ・イン・ユア・カーサ ■動画リンク:「Samba in Your Casa」
このバンドは様々なラテン音楽を取り入れています。 ファンカラティーナから始まり、ボサノヴァ、スペイン音楽、ブーガルーなどをうまく消化しています。 この曲などは曲名に「Samba」とありますが、純正のサンバという感じではありません。 リズムは基本ラテン・ハウスですが、ピアノはむしろサルサ風の演奏です。 イントロと2:50ぐらいから唐突にサンバっぽくなりますが。 様々なラテン系音楽を、じっくりコトコト煮込んだ音楽です。 おしゃれ系のグループはラテンを取り入れがちですが、彼らは特に使い方が大胆で上手だと思います。

05_「Could You Be?」(アルバム:Rico)
Matt Bianco - Could You Be[64,274_2009/09/23]
■曲名:Could You Be? ■曲名邦題:クッド・ユー・ビー? ■アルバム名:Rico ■アルバム名邦題:リコ ■動画リンク:「Could You Be?」
アルバム・ジャケットに、2人の男性が描かれています。 ファースト・アルバム以降、マーク・ライリーを中心にゲストを迎える形で活動していました。 その後マーク・ライリーは、キーボード奏者のマーク・フィッシャーを加入させて、2人組で活動することにしました。 マーク・フィッシャーは、昔マーク・ライリーと組んでいたブルー・ロンド・ア・ラ・ターク(Blue Rondo A La Turk)というバンドの同僚です。 他にもワム!(Wham!)のキーボードなども担当していたようです。 ただマット・ビアンコでの役割は、今一つ見えにくいところがあります。 時々曲を提供しているものの、スタイル・カウンシル(The Style Council)におけるミック・タルボット(Mick Talbot)ほど、サウンド面の中心になっていません。 このジャケットはシルエットから、手前がマーク・ライリーで、奥がマーク・フィッシャーだと思われます。 ジャケットにもそれぞれの立ち位置が表れているようで、少し興味深いです。

06_「Our Love」(アルバム:Another Time Another Place)
Matt Bianco "Our Love"[82,375_2014/11/02]
■曲名:Our Love ■曲名邦題:アワ・ラヴ ■アルバム名:Another Time Another Place ■アルバム名邦題:アナザー・タイム・アナザー・プレイス ■動画リンク:「Our Love」
この曲の前、彼らは困難な時期を迎えていました。 当時彼らは所属していたワーナー・ブラザーズから離れて、新しいレコード会社を探していました。 前作からはドゥービー・ブラザーズ(The Doobie Brothers)の「ホワット・ア・フール・ビリーヴス(What a Fool Believes)」をカバーして、それが一部の国でヒットしていました。 日本でもCMで使われたようです。 それが有利に働くと思いきや現実は厳しく、彼らが契約できたレコード会社は、日本のJVC-Victorと、ドイツのZYX Musicというローカルのレコード会社のみ。 その為このアルバムは、日本とドイツでしか売れませんでした。 それ以降は日本限定のシングルをリリースしていましたが、2002年以降は日本でもシングルが途絶えました。 今回の選曲も当初は「World Go Round」の「アイ・サレンダー(I Surrender)」や、「ハイダウェイ(Hideaway)」に入っている「ユール・ネヴァー・ノウ(You’ll Never Know)」も取り上げる予定でしたが、Youtubeに動画がありません。 それでも彼らには良い曲が多いので、選ぶ曲には困りませんが。 海外での不振は、そういうところにも表れているかもしれません。 せめて日本だけでも盛り上げていきたいものです。

07_「Ordinary Day」(アルバム:Matt’s Mood)
matt bianco ordinary day.wmv[97,277_2010/06/29]
■曲名:Ordinary Day ■曲名邦題:オーディナリー・デイ ■アルバム名:Matt’s Mood ■アルバム名邦題:マッツ・ムード ■動画リンク:「Ordinary Day」
このアルバムでは1984年以来に、バーシアとダニー・ホワイトが参加しています。 ちょうど20年ぶりということになりますが、待ち望んでいた人も多いはず。 メンバーの変化は音楽にも影響しています。 ファースト・アルバムはネオアコとラテンが出会ったような音楽でしたが、このアルバムでは初期の雰囲気が少し戻ってきています。 前作までは少し肩の力が入り過ぎていましたから、こういう聞きやすい路線への変化は歓迎です。 なにせこの曲名は「Ordinary Day」つまり「普通の日」という意味ですし。

08_「Always on My Mind」(アルバム:Hifi Bossanova)
MATT BIANCO - Always On My Mind 2009[269,657_2009/07/17]
■曲名:Always on My Mind ■曲名邦題:オールウェイズ・オン・マイ・マインド ■アルバム名:Hifi Bossanova ■アルバム名邦題:ハイファイ・ボサノヴァ ■動画リンク:「Always on My Mind」
「Matt’s Mood」では昔の仲間2人が戻ってきましたが、このアルバムからはまたマーク・フィッシャーとの2人組に戻っています。 前作から5年以上経過していましたから、ファンは心配したかもしれません。 しかしその間に曲やアレンジを練り込んだらしく、すばらしい曲がそろいました。 この曲はジョイス(Joyce)やマリーザ・モンチ(Marisa Monte)あたりを彷彿とさせます。 あとアルバム・ジャケットについて、私は最初マーク=アーモンド(Mark Almond)の「アザー・ピープルズ・ルーム(Other Peoples Rooms)」を思い出しました。 mark-almond-some 少し似ている程度ですので、私の連想にすぎませんが。 ただ音楽に共通点を感じなくもないので、オマージュなのかもしれません。

09_「Hanging On」(アルバム:Indigo)
Hanging On[37,672_2018/07/31]
■曲名:Hanging On ■曲名邦題:ハンギング・オン ■アルバム名:Indigo ■アルバム名邦題:インディゴ ■動画リンク:「Hanging On」
今回のランキングには、1つ特徴があります。 一般的な人気曲とかシングル曲が、あまり多くないということです。 私は彼らのベスト・アルバムを聞くと、いつも感じることがありました。 確かにすばらしいけれど、どれか1枚オリジナル・アルバムを聞き通した時と同程度ではないかと。 そこで今回は自分の好みに全振りして、バランスとかヒット曲などを考えないようにしました。 念のため、既発ベストとこのランキングの曲が、どの程度重複しているか調べてみました。 The Best of Matt Bianco 16曲中1曲一致 Sunshine Days – The Official Greatest Hits by Matt Bianco 17曲中2曲一致 フリー・ソウル~ドライヴ・ウィズ・マット・ビアンコ 18曲中4曲一致 やはりあまり被っていませんね。 もちろん私が選んでいない中にも、良い曲がたくさんあると思います。

10_「Natural」(アルバム:Hifi Bossanova)
Natural - Matt Bianco[58,408_2014/10/28]
■曲名:Natural ■曲名邦題:ナチュラル ■アルバム名:Hifi Bossanova ■アルバム名邦題:ハイファイ・ボサノヴァ ■動画リンク:「Natural」
前作「Matt’s Mood」で一時的にバーシアが復帰し、久しぶりにマット・ビアンコで歌を披露してくれました。 マット・ビアンコはマーク・ライリー1人か、マークフィッシャーとの2人組で活動しています。 それ以外のメンバーは、その時々で異なります。 ただ彼らのアルバムには、ほぼ女性ボーカルが参加しています。 ゲスト・ボーカルには、バーシアに似たタイプの女性シンガーも散見されます。 たとえばこの曲で歌っているヘイゼル・シム(Hazel Sim)も、その内の1人。 この曲などは、まるで昔のバーシアが歌っているみたいではないでしょうか。 もちろん注意して聞けば違いますが、バーシアのボーカルだと思う人がいてもおかしくありません。 マーク・ライリーは、今でもバーシア的なものを求めているのかもしれません。

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