03_「I May Hate You Sometimes」(アルバム:Failure) ijr7e0THYWU[107,604_2011/05/08]
■曲名:I May Hate You Sometimes
■アルバム名:Failure
■アルバム名邦題:フェイラー
■動画リンク:「I May Hate You Sometimes」
彼らはバンド形態をとっていますが、中心メンバーは以下の2人です。
・ジョン・オウア(Jon Auer)
・ケン・ストリングフェロウ(Ken Stringfellow)
ベースとドラムのメンバーは、アルバムによって異なります。
このファースト・アルバムでは正規メンバーはこの2人だけで、他のパートはサポート・メンバー扱いです。
2人は高校で出会い、一緒に曲づくりを始めました。
同級生と思いきや、ジョンの方が1学年下です。
その後彼らは他のパートを募集して、この宅録のアルバムをつくり上げました。
宅録なのでプロデューサーは不在で、実質2人の共同プロデュース作品となりました。
レーベルはポップラマ・レコード(PopLlama Records)です。
アメリカのインディーズ・レーベルに詳しい方には、ファストバックス(Fastbacks)やザ・プレジデンツ・オブ・ザ・ユナイテッド・ステイツ・オブ・アメリカ(The Presidents of the United States of America)が所属していたレーベルとして知られています。
しかし最初からこの楽曲水準だったのですね。
録音はしょぼいですが、いや録音がしょぼいからこそ、曲の魅力が際立っています。
04_「Flavor of the Month」(アルバム:Frosting on the Beater) The Posies - Flavor Of The Month[49,126_2009/09/14]
■曲名:Flavor of the Month
■曲名邦題:フレイヴァー・オブ・ザ・マンス
■アルバム名:Frosting on the Beater
■アルバム名邦題:フロスティング・オン・ザ・ビーター
■動画リンク:「Flavor of the Month」
彼らの最高傑作として名高いアルバムです。
私もどれか1枚おすすめするとしたら、このアルバムを推します。
特に最初の3曲は最強すぎますから。
このアルバムでは「Solar Sister」がクラブ・ヒットしたと言われていますが、私がクラブ・イベントで聞いた回数は、この曲も同じぐらいかもしれません。
このアルバムは、前作からサウンドが変化しています。
特にプロデューサーがドン・フレミング(Don Fleming)になったことが大きいように思います。
ドン・フレミングは、ソニック・ユース(Sonic Youth)やダイナソーJr. (Dinosaur Jr.)などのプロデュースを手掛けたことで有名な人です。
彼はこのバンドの激しいギターに焦点を当てました。
しかし一方で従来からの強みであるメロディを殺さず、激しい要素をいい塩梅で加味しています。
05_「Golden Blunders」(アルバム:Dear 23) The Posies - Golden Blunders[224,464_2009/06/17]
■曲名:Golden Blunders
■曲名邦題:ゴールデン・ブランダーズ
■アルバム名:Dear 23
■アルバム名邦題:ディア 23
■動画リンク:「Golden Blunders」
このアルバムには熱心なファンが多く「Frosting on the Beater」と最高傑作という評価を二分している感じがします。
支持されている理由ははっきりしています。
とにかくメロディの良い曲がそろっていること。
後年に比べると押しの強さには欠けますが、胸をキュンにさせる曲は、このアルバムが一番多いかもしれません。
ちなみにこの曲は、リンゴ・スター(Ringo Starr)がカバーしています。
Ringo Starr – Golden Blunders
彼らは前作「Failure」が注目を浴び、DGC Recordsに移籍することができました。
DGC Recordsは、メジャーレーベルであるゲフィン・レコード(Geffen Records)傘下です。
このアルバムでは、初めてプロデューサーが付きました。
しかもジョン・レッキー(John Leckie)です。
ジョン・レッキーといえば、ストーン・ローゼズ(The Stone Roses)をプロデュースしたことで知られる名プロデューサーです。
決して激しい音づくりに向いている人ではありません。
その代わりに、繊細さやポップなところを活かすにはうってつけの人です。
そのおかげか、この作品はとても繊細でコク深い仕上がりになっています。
06_「Dream All Day」(アルバム:Frosting on the Beater) The Posies - Dream All Day[705,524_2009/12/20]
■曲名:Dream All Day
■曲名邦題:ドリーム・オール・デイ
■アルバム名:Frosting on the Beater
■アルバム名邦題:フロスティング・オン・ザ・ビーター
■動画リンク:「Dream All Day」
このバンドの最大のヒット曲です。
ベスト盤「Dream All Day: The Best of The Posies」のアルバム・タイトルにも使われています。
少しマージー・ビート的な哀愁が感じられますね。
ホリーズ(The Hollies)あたりのテイストに少し近いかもしれません。
彼ら2人は共作名義なので、クレジットを見ても、どちらがどの曲を書いているか分かりません。
ただ2人ともソロ・アルバムの出来が良く、どちらもすぐれたソングライターであることは間違いありません。
ケンのソロから、私が特に大好きな曲をご紹介しましょう。
Ken Stringfellow – Down Like Me
今回のランキングに入れたら、1位を争うぐらいの傑作です。
すぐれたソングライターが2人いることもあって、彼らのアルバムには駄曲がありません。
07_「Accidental Architecture」(アルバム:Blood/Candy) The Posies, "Accidental Architecture"[2,990_2014/05/07]
■曲名:Accidental Architecture
■アルバム名:Blood/Candy
■アルバム名邦題:ブラッド/キャンディ
■動画リンク:「Accidental Architecture」
彼らはビートルズの影響を受けていると言われています。
確かに聞いていて、ビートルズを思い出す瞬間が多々あります。
たとえばこの曲などは、ルーツをたどれば「ストロベリー・フィールズ・フォーエバー(Strawberry Fields Forever)」あたりに行き着く音像かもしれません。
さてこのアルバムは、彼らが解散状態となった後、活動を再開してから二作目のアルバムです。
活動再開後のアルバムということもあり、躊躇している方もいらっしゃるかもしれません。
しかしご安心ください。
作品の質は維持されています。
ちなみに活動再開後1作目の「エヴリィ・カインド・オブ・ライト(Every Kind of Light)」には、こんな曲が入っています。
The Posies – Love Comes
こちらもビートルズっぽい曲かもしれません。
現時点の最新作「ソリッド・ステイツ(Solid States)」も、パワーポップ系の有名サイトで、年間1位の評価を獲得しています。
彼らの場合は、活動再開後のアルバムも要チェックです。
08_「Please Return It」(アルバム:Amazing Disgrace) The Posies Please return it.[20,915_2016/06/23]
■曲名:Please Return It
■アルバム名:Amazing Disgrace
■アルバム名邦題:アメイジング・ディスグレイス
■動画リンク:「Please Return It」
彼らはビッグ・スター(Big Star)から影響を受けています。
ちなみに彼らには、ビッグ・スターをカバーしている曲があります。
The Posies – I Am The Cosmos
ベスト盤でしか聞けないオリジナル・アルバム未収録曲ですので、ご存知ない方も多いかもしれません。
実際に彼ら2人は、ビッグ・スターが再結成した時、メンバーとして参加していますし。
再結成後のビッグ・スターを聞くと、この曲に似たテイストを感じます。
2人はビッグ・スター在籍時に曲を提供していたので当然ですが、どちらも共通して良質なペーソスを持ったメロディがあります。
さてこのアルバムは出世作「Frosting on the Beater」の次作ですが、相性が良いと思われたドン・フレミングがプロデュースしていません。
そのせいかセールス面で低迷し、彼らはDGCレコードの契約を失うことになりました。