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01_「Anna Molly」(アルバム:Light Grenades)
Incubus - Anna Molly[26,288,950_2009/10/26]
■曲名:Anna Molly ■曲名邦題:アンナ・モリー ■アルバム名:Light Grenades ■アルバム名邦題:ライト・グレネイズ ■動画リンク:「Anna Molly」
「Morning View」と最高傑作の評価を分け合っているアルバムです。 甲乙つけがたいのですが、私はこの曲が入っている分、こちらに軍配を挙げます。 彼らはこのアルバムで、悲願の全米1位を獲得しました。 このアルバム前後の順位は、以下の通りです。 「Morning View」2位 「A Crow Left of the Murder…」2位 「Light Grenades」1位 「If Not Now, When?」2位 2位ばかりですね。 これは一番くやしいやつかもしれません。 このアルバムで全米1位を獲得した時は、さぞかしうれしかったことでしょう。 勝因は先行シングルのこの曲の存在だと思います。 この曲のイントロは、彼らの曲でも屈指のカッコよさですから。 ボーカルの入り方もいいですね。 こんなキャッチーな曲を、アルバム4曲目というのが少し謎かもしれません。 サスペンス仕立てのPVも見ごたえがあります。

02_「Drive」(アルバム:Make Yourself)
Incubus - Drive[180,707,426_2009/10/26]
■曲名:Drive ■曲名邦題:ドライブ ■アルバム名:Make Yourself ■アルバム名邦題:メイク・ユアセルフ ■動画リンク:「Drive」
サードアルバムからの選曲です。 このアルバムではこの曲が9位と、初のトップテン・ヒットになりました。 アコースティック・ギターとターンテーブルが、とてもいいアクセントになっています。 最後の方で、ブランドン・ボイド(Brandon Boyd)のスキャットもいい感じですね。 この曲のヒットによって、彼らはバラードが良いバンドという評価を得ました。 彼らはデビュー時からレッド・ホット・チリ・ペッパーズ(Red Hot Chili Peppers)を目標にしていました。 彼らはこのアルバムで、バラードやメロウな曲が増えましたが、それはレッチリの影響かもしれません。 レッチリは「カリフォルニケイション(Californication)」で、メロウな音楽性に変化して、世界に衝撃を与えました。 この「Make Yourself」のリリースは、1999年10月26日です。 一方レッチリの「Californication」は、その少し前の1999年6月8日です。 この変化は、彼らにとって大きな転換点となりました。

03_「Are You In?」(アルバム:Morning View)
Incubus - Are You In?[24,980,894_2009/10/25]
■曲名:Are You In? ■曲名邦題:アー・ユー・イン? ■アルバム名:Morning View ■アルバム名邦題:モーニング・ビュー ■動画リンク:「Are You In?」
初期のマルーン5(Maroon 5)っぽい曲かもしれません。 どちらもボーカルが超絶イケメンですが、スローもこなせる実力派で、メンバーも凄腕ぞろいです。 1:07からの気だるくメロウなギターとターンテーブルの絡みもいいですね。 ベースのゴリゴリした音も心地よいです。 ベーシストは、このアルバムを最後に脱退したアレックス・カツニッチ(Alex Katunich)です。 ちなみにこの人はダークランス(Dirk Lance)と呼ばれることもありますが、それは彼のステージ・ネームです。 アレックスは地味なベーシストという立場でありながら、バンド・サウンドの要といえる人でした。 これからスローの曲が増えていったことを考えると、彼の脱退は仕方なかったかもしれません。 この曲でもドラムのホゼ・パシーヤス(Jose Pasillas)との相性が抜群です。 PVはパーティーを舞台としています。 ちなみにPVに本田圭佑に似た人が出てくるので、興味のある方は48秒のところをご覧ください。

04_「New Skin」(アルバム:S.C.I.E.N.C.E.)
Incubus - New Skin (Official)[169,861_2011/12/01]
■曲名:New Skin ■曲名邦題:ニュー・スキン ■アルバム名:S.C.I.E.N.C.E. ■アルバム名邦題:S.C.I.E.N.C.E. ■動画リンク:「New Skin」
彼らはこのセカンド・アルバムでメジャーデビューを果たしました。 この前に「Fungus Amongus」というアルバムがあります。 私などはこのアルバムをセカンド・アルバムと呼ぶことに、ためらいを覚えてしまいますが。 「Fungus Amongus」から1曲ご紹介しておきましょう。 Incubus – Take Me to Your Leader この頃彼らは、典型的なミクスチャー・ロックをやっていました。 当時から演奏力は評判で、ボーカルの高速ラップも板に付いています。 その後彼らは音楽面で成熟していきますが、この頃のやんちゃなところも捨てがたい魅力があります。

05_「Promises, Promises」(アルバム:If Not Now, When?)
Incubus - Promises, Promises (Video)[12,831,644_2011/06/21]
■曲名:Promises, Promises ■曲名邦題:プロミセス・プロミセス ■アルバム名:If Not Now, When? ■アルバム名邦題:イフ・ノット・ナウ、ウェン? ■動画リンク:「Promises, Promises」
彼らは「Drive」が大ヒットしました。 一度スローで売れると、同じ路線の曲を求められるようになるものです。 彼らはこのアルバムで観念したのか、それとも開き直ったのか、ほとんどの曲をスローで固めました。 問題は曲の出来です。 少しダレるところもありますが、全体としてはかなりの高水準に仕上がっています。 「In the Company of Wolves」のようにスローでも攻めている感じの曲もあって、必ずしも売れ線に迎合した感じもしませんし。 この曲もややパワー・バラード寄りですが、印象深い曲です。 2:54から静かにゆらめくギターもいいですね。 この前年、ボーカルのブランドン・ボイド(Brandon Boyd)は、初のソロアルバム「The Wild Trapeze」をリリースしました。 私はこのアルバムを聞いた時、ソロ・アルバムと同じく、何か物足りないと思いました。 私は彼のボーカルが好きですが、バンド・サウンドの中で聞きたいと思ってしまうようです。

06_「Dig」(アルバム:Light Grenades)
Incubus - Dig[41,223,084_2009/12/17]
■曲名:Dig ■曲名邦題:ディグ ■アルバム名:Light Grenades ■アルバム名邦題:ライト・グレネイズ ■動画リンク:「Dig」
この曲は歌詞にご注目ください。 こんな内容です。 誰もが弱さを抱えている 弱さゆえ、エゴが強くなってしまう そんな時はどうか指摘してほしい 君とはそんな関係でありたい この曲はPVを公募したことが話題になりました。 その結果採用されたのが、このプロモーション・ビデオです。 曲名の「Dig」とはどういう意味なのか、PVを見るとよく分かります。 作詞作曲のクレジットはバンド名義なので、誰が歌詞を書いたのかは判りません。 しかしブランドンが歌詞を書いた曲が多いと言われています。 ブランドンは作家としても、3冊の本を出版しています。

07_「Pardon Me」(アルバム:Make Yourself)
Incubus - Pardon Me[51,034,378_2009/10/25]
■曲名:Pardon Me ■曲名邦題:パードン・ミー ■アルバム名:Make Yourself ■アルバム名邦題:メイク・ユアセルフ ■動画リンク:「Pardon Me」
曲名の「Pardon Me」とは「すみません」という意味です。 何をいきなり謝っているのと思うかもしれませんが、歌詞に「俺が爆発しても許してくれよ」あります。 おだやかな曲ではなさそうですね。 当時彼らは念願のデビューを果たして、ツアーに明け暮れて、ようやく戻ったブランドンに待ち受けていたのは、7年来の恋人の浮気でした。 また彼は、祖母と親友が亡くなっていたことを知りました。 そんなある日彼は、自分の意思で身体に火を点けた男性の写真を見て、この曲を書くことにしたのだそうです。 レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン(Rage Against the Machine)のファーストみたいな感じかもしれません。 rage-against-the-machine-first-deluxe この曲のサビは、心の叫びといった感じがしないでしょうか。 1:16からはターンテーブルのDJキルモア(DJ Kilmore)のスキルが光っていますね。 DJキルモアは、DJライフ(DJ Lyfe)の後任として加入したターンテーブリストですが、前任者に負けないスキルの持ち主です。 ブランドン・ボイドは、188cmという長身の超絶イケメンです。 この後彼はバンドのブレイクと共に、世界的な大スターになりました。 浮気をした彼女は、大きな魚を逃がしたかもしれません。

08_「Megalomaniac」(アルバム:A Crow Left of the Murder…)
Incubus - Megalomaniac (Video Version)[10,574,737_2011/04/09]
■曲名:Megalomaniac ■曲名邦題:メガロマニアック ■アルバム名:A Crow Left of the Murder… ■アルバム名邦題:ア・クロウ・レフト・オヴ・ザ・マーダー ■動画リンク:「Megalomaniac」
イントロの叙情的に始まるギターは、少しニルヴァーナを思わせるところがあります。 パール・ジャム(Pearl Jam)などの仕事で有名なブレンダン・オブライエン(Brendan O’Brien)がプロデューサーであることが影響しているのかもしれません。 またこのアルバムからは新ベーシスト、ベン・ケニー(Ben Kenne)が加入しました。 さてアルバム名は「殺人の残されたカラス」で、曲名は「誇大妄想狂」という意味です。 ひょっとして当時メンバーのメンタルがやばかったのではないかと思って調べてみましたが、そういうことではなさそうです。 当時のインタビューを引用しておきましょう ブランドン・ボイドの発言です。 僕たちはいま、新天地を開いている気がしてるんだ。 独自のスタイル、独自の音楽に向かって大きな一歩を踏み出したっていうか。 商業的に成功するための青写真なんてないし、生き残ろうと思っていたわけでもない。 やりたいことを正直にやって、新しいものを生み出す実験精神が大事だったんだ。 気負いを感じさせないニュー・アルバム 前作まで彼らは自らに変化を強いてきましたが、このアルバムでは単純にやりたいことをやったようですね。

09_「Familiar Faces」(アルバム:8)
Incubus - Familiar Faces (Lyric Video)[547,776_2017/05/03]
■曲名:Familiar Faces ■曲名邦題:ファミリアー・フェイセス ■アルバム名:8 ■アルバム名邦題:8 ■動画リンク:「Familiar Faces」
現時点の最新作からの曲です。 アルバム全体としては、少しポップになったかもしれません。 その傾向を代表するのがこの曲。 エフェクターのせいか、ギターは時々U2のエッジを思わせるところがありますね。 このバンドは今時のバンドらしく、長いギターソロを聞かせるバンドではありません。 良くも悪くも今の音楽は、ギターがサウンドの中心ではなくなっています。 しかしその代わりにギタリストには、多様なサウンドへの対応力が必要とされる傾向にあります。 その点マイク・アインジガー(Mike Einziger)は、うってつけの人かもしれません。 彼はギタリストとして様々なスタイルの演奏ができますし、オーケストラのアレンジまでできる万能タイプですから。 極めて現代的なギタリストといえるでしょう。 彼はこのバンドの多様な魅力を、土台で支えている人だと思います。

10_「Wish You Were Here」(アルバム:Morning View)
Incubus - Wish You Were Here[81,134,711_2009/10/25]
■曲名:Wish You Were Here ■曲名邦題:ウィッシュ・ユー・ワー・ヒア ■アルバム名:Morning View ■アルバム名邦題:モーニング・ビュー ■動画リンク:「Wish You Were Here」
彼らの初期の変遷は、単なる音楽性の変化ではないと思います。 コアな魅力そのものが変質しています。 初期のラップ・メタル路線では、表面的な音の刺激で訴えるタイプでした。 しかしその後は噛めば噛むほど味わいが出るような、内側から温めるタイプに変わりました。 それを代表するのが、この曲です。 このアルバムは時に、ナチュラルでオーガニックな感じがします。 アルバム・ジャケットも、よく音楽性を表していますね。 彼らの魅力の一端は歌詞にありますが、私はこの曲の歌詞を最も気に入っています。 舞台はどこかの海辺。 主人公は体の重さがないかのようにふるまっておどけたり、飛来したUFOを数えたりしていて、楽しい時間を過ごしています。 ふと主人公はこう思います。 今この瞬間、俺はとても幸せだ。 しかし俺の手は虚空をさまよい、お前を求めている。 お前もここにいたらいいのにな。

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